2013年3月5日に、発行部数がシリーズ累計で1000万部を超えたと発表された [1]。 2012年に刊行された単行本『禁断の魔術 ガリレオ8』収録の短編「猛射つ」は長編小説に改稿され、『禁断の魔術』に改題のうえ2015年6月10日に 文春文庫 として刊行された。. 外部リンク 小説 探偵ガリレオ – 文藝春秋 テレビドラマ ガリレオ(2007年) – フジテレビ 朗読劇 朗読劇『探偵ガリレオ』 X(旧Twitter) カテゴリ: 探偵ガリレオシリーズ 東野圭吾の短編小説集 1996年の小説の短編集 オール讀物 2024年の舞台作品 日本の舞台作品
『ガリレオシリーズ』は、東野圭吾による日本の推理小説で、物理学者・湯川学を主人公とした長編小説、連作短編集からなるミステリーシリーズの総称。
概要
天才物理学者・湯川学が大学時代の友人である刑事・草薙俊平や女性刑事・内海薫の依頼を受け、不可解な事件を論理的思考と科学の知識によって解決していくミステリー。
初出は『オール讀物』(文藝春秋)1996年11月号に掲載された「燃える(もえる)」で、シリーズ第2作以降は論理的な推理によって解決するエピソードもある。
原作中に登場する科学的なトリックは検証こそされていないが、すべて理論的には可能なものである。古くから推理小説においては、「世間において、あまり一般的ではない科学技術を駆使したトリックは使用しない」という暗黙の了解が存在するが、本シリーズではこれを意図的に破っている。
2007年10月から短編集2作を原作としてテレビドラマ 『ガリレオ』が放映された。テレビドラマ化発表時点でシリーズ累計発行部数は約160万部であったが、その後売上を伸ばし、さらには『容疑者Xの献身』の文庫化もあって、2008年8月現在では発表時点の公表より大きく上回り400万部を突破した。また、2008年10月にはテレビドラマのキャスト・スタッフが再集結して劇場版第1作『容疑者Xの献身』が公開された。
シリーズ初の長編作『容疑者Xの献身』は第134回直木三十五賞を受賞し、日本人として史上2作目となるエドガー賞候補となった。2013年3月5日に、発行部数がシリーズ累計で1000万部を超えたと発表された。
2012年に刊行された単行本『禁断の魔術 ガリレオ8』収録の短編「猛射つ」は長編小説に改稿され、『禁断の魔術』に改題のうえ2015年6月10日に文春文庫として刊行された。「猛射つ」と共に掲載されていた残り3つの短編は、3月10日発売の文春文庫『虚像の道化師』にまとめられた。
2022年8月、発行部数がシリーズ累計で1500万部を超え、刊行済みのガリレオシリーズの中からジュニア向けに再編成された『ガリレオの事件簿』が刊行された。
制作背景
著者である東野は、自身が理系出身であることから「エンジニアとしての経験を基にした小説」を構想し、本シリーズを執筆している。
物語の構成上、理系の教授が繰り返し警察の捜査に関与することへのリアリティを確保するため、主人公の「ガリレオ」こと湯川学と、警視庁捜査一課の草薙俊平を大学時代の親友同士という設定にした。これにより、湯川が自然な形で事件解決に協力する枠組みが構築された。
当初、主人公・湯川学のモデルとして東野は俳優の佐野史郎を想定していた。これは、映画『夢みるように眠りたい』で佐野が演じた探偵役が印象に残っていたためとされる。この縁から、第1作『探偵ガリレオ』の文庫版では佐野が巻末解説を執筆している。一方、テレビドラマ化以降は、湯川のイメージが主演の福山雅治に影響を受けるようになったと東野は述べている。
登場人物
シリーズレギュラー
湯川学(ゆかわ まなぶ)
演 – 福山雅治
人物
帝都大学物理学助教授(准教授)で、理工学部物理学科第十三研究室に所属。『沈黙のパレード』で教授に昇進している。年齢は「爆ぜる」では34歳、「曲球る」では38歳のプロ野球選手よりやや上、「猛射つ」では40歳前後、『沈黙のパレード』では40歳を過ぎたとされている。帝都大学理工学部卒で物理学において天才的な頭脳を有すると同時に、雑学的知識にも長ける。女性の職業を一度の観察で見抜くなど、その推理力を駆使して、草薙が持ち込む難事件をわずかな情報から論理的に解決していく。そのため捜査一課では「ガリレオ(先生)」と称賛されるが、本人はその呼称を好んでいない。
容姿
長身で手足が長く色白、眼鏡をかけた端整で知的な顔つきとされるが、著者の東野は、当初俳優の佐野史郎をキャラクターの創作モデルとしていた。その後、ドラマ版の影響で福山雅治のイメージが強まったとしている。大学構内や研究室では白衣姿であるが、私服はアルマーニのパンツ、スーツ、靴などのブランドものを着用している。
性格・人間性
偏屈な性格で、事件に関する草薙の語りに対して揚げ足を取ることも多い。他人が興奮していても常に冷静さを保ち、自身のペースを崩さないが、『聖女の救済』では難解なトリックに悩まされ、『禁断の魔術』では容疑者を庇いたいという感情から机を叩くなど、内海の前で苛立ちを露わにしたこともある。心が強く反応した際には右側の眉がぴくりと動く癖がある。
確証のないことは口にしない主義で自らの推理を他人に話さず、必要時にのみ語る。これは草薙たちに先入観を与え、冤罪を生むことを危惧しているためであり、『禁断の魔術』では必要な情報を意図的に秘匿したうえ、単独で事件を解決しようとする感情的な行動が目立った。冷徹に見えるが決して非情な人物ではなく、犯人の背景に「情」を感じた場合には犯行を見逃したり、自首を促すなどする姿勢も見せる。
対人関係
草薙と内海について「信頼できる人間」と恩師の友永幸正に語っている。一方で草薙からは「科学者としては優秀で皆に尊敬されている」と評価されるが、「人間的には……」と発言を濁され、それを気にしてややムキになって理由を聞き出そうとしている。
『容疑者Xの献身』において石神哲哉に対する警察の対応に不満を抱き、以降は草薙とも疎遠となり、捜査への協力も拒否していた。しかし『ガリレオの苦悩』において内海からの依頼を受けたことを契機に、科学的好奇心を刺激される事件や、関係者や自身が関わる事件には再び協力するようになる。
『禁断の魔術』の事件解決時には草薙や内海たちと花見を予定していたが、「急遽ニューヨークに行くことになった。怪事件が起きてもアメリカまで来ないでほしい」と草薙にメールを送り、以後4年間は連絡を取らなかった。『沈黙のパレード』で教授となって帰国した際には内海には連絡したが、内海から伝わるだろうと考え草薙には連絡していない。
論理的でない相手との接触に疲れることから子供に苦手意識があり、子供との会話は草薙に任せ、質問も草薙を介して行っている。しかし『真夏の方程式』では科学が苦手な少年と心を通わせる場面が描かれている。
趣味・嗜好
バドミントンが趣味で、学生時代から高い実力を誇る。現在でも大会で優勝することがあり、体格も良いが、本人は学生時代より衰えたと自覚している。中高時代は地元のクラブチームでバドミントンをしており、高校時代は陸上部と物理研究サークルを掛け持ちし、助っ人としてバドミントン部の試合に出場していた。
インスタントコーヒーに強い拘りがあり、その歴史を諳んじるほどである。かつては自作を試みたこともあるが、「買ったほうが効率が良い」という結論に至った。草薙や内海を、あまり綺麗に洗っていないマグカップに薄いインスタントコーヒーを淹れてもてなすことが多く、他の来訪者にもコーヒーを勧めるが、大抵は遠慮されてしまう。他人が淹れたコーヒーの味には非常にうるさく、おいしいコーヒーを出すカフェにも精通しているが、一方で、食事に蘊蓄をたれるが味音痴とも恩師の藤村に評されている。
酒好きであり、かつ酒豪。草薙から捜査協力のお礼や機嫌を取るのに『ドンペリ』や、芋焼酎『森伊蔵』などを贈られている。日本酒では『久保田 萬寿』に目がない。ワインは『オーパスワン』を好み、草薙に捜査協力の見返りにねだったことがある。また、『真夏の方程式』では山梨のワイン『SADOYA』を旅館で飲むために、研究室から宅配便で送ったこともあった。
物理学者として
著名な進学校・統和高校在学中には物理研究サークルに所属。『禁断の魔術』ではOBとして部員減少により廃部の危機に瀕したサークルに対し、後輩の古芝伸吾の助けを求める声に応じて電流と磁界を応用した実験装置のアイデアを提案し、新入生勧誘のパフォーマンスで研究活動の魅力を伝えることで部員を確保、サークル存続に寄与する。
大学院2年の秋には、考案した「磁界歯車」で特許を取り、一時はあるアメリカ企業が関心を示したものの、適用できる条件が極めて限られることが判明して見切りをつけている。この研究は、当初取り組んでいたモノポールの証明が失敗したことを受け、別の方向から模索した結果生まれたものであり、「操縦る」で、恩師の友永幸正は湯川が研究内容に固執しない柔軟性のある研究者であることを評価している。研究助手時代は、練馬にある帝都大学の物理学科キャンパスに通っていた。
『真夏の方程式』では、理科が苦手な小学生・柄崎恭平と交流する中で、玻璃ヶ浦の美しい海を携帯電話のテレビ通話を介して観察できるようペットボトルロケットを飛ばし、夏休みの自由研究を手助けし、科学に興味を持たせるよう世話を焼いている。
『沈黙のパレード』以降は教授へと昇進、菊野市に新設された研究拠点である金属材料研究所磁気物理学研究部門に通っているが、研究資金獲得のための企業向けプレゼンテーションや研究室運営に比重を置く立場となる。この段階では、自ら実験に没頭する機会の減少に不満を抱きつつも、後進育成と研究基盤維持のための役割として受け入れており、純粋な研究者から教育者・マネジメント層への移行という側面も示している。
私生活
私生活については作中で断片的にしか語られておらず、その素顔はベールに包まれている。夜遅くまで大学で研究を続け、夕食も大学内で済ませることが多いようだが、時には自炊することもあるとされる。草薙の言葉によれば、ペーパードライバーであるとされているが、本人はそれを否定している。
女性については論理的な人物もいるため苦手ではないが、交際相手がいる様子は描かれていない。だが、大学時代に6年越しの彼女(高校2年時のクラスメイト)がいたことを周囲には伏せており、大学卒業後に破局した後に草薙に明かしている。
生い立ち
帝都大学出身の医師・湯川晋一郎とその妻のもとで育つが、中学2年生の時、実母である松永奈江が「息子を返してほしい」と訪ねてきたことで、自身が湯川家の養子であることを知る。この出来事で湯川家と奈江が言い争いとなり、奈江は息子を傷つけてしまったことを悟って姿を消したため、以後30年以上にわたり両者は没交渉となる。
その後、紆余曲折を経て奈江は絵本作家となり、正体を伏せたまま湯川に接触し、彼の著書を絵本の参考文献として使用したいと申し出ている。やがて『透明な螺旋』の事件を契機に、事件関係者でもあったその絵本作家「アサヒ・ナナ」が奈江であることが判明し、両者は再会を果たす。
実父は奈江が21歳のときに交際していた優秀な大学生で、教授の推薦によりアメリカの研究機関への留学が決まっており、負担をかけまいと奈江から別れを切り出され、送り出される。その後、奈江が彼の子を身ごもっていたことが判明すると、帯広に住む父の反対を押し切って出産し、実父のように賢くなってほしいとの思いを込められ「学」と名付けられている。
ストーリー上の立ち位置
主人公であるが物語の中心として描かれる場面は少なく、視点主となることもあまりない。物語の大半は刑事や容疑者、事件関係者の視点から描かれており、これは湯川に限らず、著者の他の作品にも共通する特徴である。特に『聖女の救済』や『透明な螺旋』では湯川が物語の後半まで登場しない構成になっている。
草薙俊平(くさなぎ しゅんぺい)
演 – 北村一輝
人物
警視庁捜査一課の刑事。巡査部長(『予知夢』)→警部補、主任(『ガリレオの苦悩』)→警部、係長(『沈黙のパレード』)。
帝都大学社会学部卒で湯川とは同期であり、バドミントン部で知り合って以来の友人。
剣道初段、柔道三段の腕前を持ち、病院内でステッキを持って暴れる男を風邪気味の状態にも拘らず容易く取り押さえている。
容姿
刑事によく見られる強面ではなく、どこか親しみやすい顔立ちをしているとされる。そのため、聞き込みに向いていると上司の間宮から評価される一方、本人はそれを「間抜け面」と揶揄されているように感じ、不満を漏らすこともある。全体として、威圧感よりも安心感を与える外見が強調されている。
性格・人間性
刑事としての職務意識が非常に強く、感情に流されることなく「刑事の鉄則」を貫く頑固さを持つ人物。一見すると温厚でお人好しに見えるが、犯罪者を見逃さない、捜査情報を安易に漏らさないといった信念には一切の妥協がない。そのため、情に訴えかけられても刑事としての立場を優先し、結果的に冷徹に映る場面もある。だが『聖母の救済』においては容疑者である真柴綾音に私情(恋愛感情)を抱き、彼女以外の第三者による犯行の見立てで捜査に当たったこともあった。
容疑者に対して威圧的になることは少なく、逮捕後であっても丁寧な物腰を崩さず、敬語で接するなど、刑事としての節度を保っている。
理数系分野は大の苦手で、その点については自覚もあり、湯川から度々からかわれているが、それを深刻に受け止めることは少なく、半ば諦観をもって受け流している。また、物語が進むにつれてやや横柄で強引な一面が強調されることもあり、特命を受けた際には自らを「管理官代行」と称し内海を補佐につけるなど、立場を笠に着た言動も見られる。
対人関係
湯川とは帝都大学バドミントン部の同期で、大学卒業後は長らく疎遠であったが、奇怪な事件をきっかけに再び交流を持つようになる。湯川の知識と洞察力を高く評価し、事件のたびに協力を仰ぐが、一方で刑事としての立場を優先するため、情に流されがちな湯川と対立することもあった。
内海に対しては、当初は気遣いを見せつつも、次第に冷やかしたり横柄な態度を取るようになるなど、先輩刑事としての複雑な距離感が描かれる。ただし、捜査の要所では内海を信頼し、彼女の意見を尊重する場面もあり、単なる上下関係にとどまらない関係性を築いている。
趣味・嗜好
喫煙者でマルボロ・ライト・メンソールを愛煙しているが、嫌煙家の湯川の前では小言を言われることを避けるため、控えるようにしている。『透明なら螺旋』では3年前にタバコをやめ、電子タバコに切り替えたとの描写がある。
クラブでホステスを相手に酒を呑むことが好きで、捜査の一環や、捜査協力への礼で湯川を誘い飲みに行く様子が描かれている。このことは本庁内でも有名らしく、『透明な螺旋』では事件にクラブのママが関わっていたことから、部下の岸谷に「係長のお知り合いではないか」と報告されている。
愛車は型の古い黒のスカイラインで、車を持たない湯川を現場へ送るなど、実務的な場面で活用している。
プロ野球では読売ジャイアンツのファン。
私生活
独身で自炊をほとんどせず、食事はコンビニ弁当、万年床・ゴミでちらかって足の踏み場もない1LDKで生活している様子がシリーズ初期に描かれている。「聖女の救済」では容疑者に恋心を抱くが、最終的には刑事としての使命を優先し、私情を断ち切る選択をする。
作中で明らかとなっている親族として姉・森下百合と、その一人娘の美砂がいる。美砂は「転写る」で中学生として登場し、「幻惑す」では高校生になっている。また江戸川区に両親が健在であることが「騒霊ぐ」で触れられている。
ストーリー上の立ち位置
シリーズの最初期から登場する実質的な中心人物であり、多くのエピソードで視点主を務めている。『ガリレオの苦悩』では一時的に内海薫が主な視点主となるが、その後は再び草薙が中心に据えられる。
捜査においては湯川の推理に頼る場面が多いものの、刑事としての能力は高く評価されており、石神哲哉からも鋭い洞察力の持ち主として警戒されている。実際、湯川の助けを借りず、現場の痕跡から独力で犯人に辿り着いた例もある。
初期の単行本および文庫版では名前が「俊介」と誤記されていたが、後の版で正式に「俊平」に修正されている。
内海薫(うつみ かおる)
演 – 柴咲コウ
人物
警視庁捜査一課の女性刑事で草薙の後輩。岸谷と共に間宮班→草薙班に所属する。階級は巡査長(『禁断の魔術』)→巡査部長(『沈黙のパレード』)。
『ガリレオの苦悩』から登場。ドラマ版の制作決定に伴い「湯川のパートナーとなる女性のオリジナルキャラクターを使いたい」という制作側の要望に東野が「先に自分がその人物を小説に登場させ、その人物の名前を使用する」という条件で快諾して誕生したキャラクター。
年齢については明言されていないが『禁断の魔術』の時点では「若い」、『沈黙のパレード』では30歳過ぎに見えると表記されている。周囲が年長者ばかりのため基本的に敬語で話す。
性格・人間性
無表情で動じないためクールに見えるが、実際は感情的で正義感が強く、女性ならではの勘と理論、そして執念深さで容疑者を追い詰めるタイプ。真相究明のためには周囲が見えなくなることもあり、単独で突っ走って悩みを抱え込む傾向がある。
登場初期は「私が女だからですか?」と発言することが多かったが、湯川に「相手が期待通りの反応をしないからそう言っているだけ」と指摘され、次第に言わなくなった。
『聖女の救済』では後輩という立場から遠慮し、自分の意見を抑えるなど気の強さがやや和らいだ様子が見られる。
『沈黙のパレード』では再びクールさと無遠慮さが強まり、被害者関係者に対しても「こちらにメリットがない」と言い放つなど、合理性を優先する姿勢が際立っている。
対人関係
草薙の後輩であり、当初は意見の衝突も多かったが、共に捜査を進める中で高い信頼関係と優れたコンビネーションを築くようになる。軽口を叩く関係でもあり、草薙が食事を奢ると言うと「高い店に変えようかな」と冗談めかして応じるなど、関係は良好である。
湯川からも信頼されており、恩師に対して「草薙と内海は信頼できる人間」と紹介されている。湯川に対しては積極的に関わり、警察への協力を拒む彼の興味を引き出そうとする役割を担う。湯川も彼女からの協力依頼に応じることが多く、『真夏の方程式』では、説得係とすることを目的に草薙から補佐に任命されている。
一課内ではしばしば独断専行が問題視されるが、女性であることもあり周囲からはある程度大目に見られている。
趣味・嗜好
音楽鑑賞を好み、移動中にはiPodで楽曲を聴くことがあり、福山雅治の楽曲を聴いている。
私生活
愛車は臙脂色のパジェロであり、捜査にも使用している。
私生活の詳細は多く語られていないが、仕事中心の生活を送っている様子がうかがえる。
ストーリー上の立ち位置
初登場した『ガリレオの苦悩』では視点人物として頻繁に描かれたが、以降は草薙が視点人物に戻ったため出番はやや減少している。草薙に匹敵する推理力の持ち主で、女性ならではの視点で捜査を進める。
警視庁捜査一課
間宮慎太郎
演 – モロ師岡
草薙の上司で、係長(「燃える」)→管理官(『沈黙のパレード』)。
シリーズを通しての登場頻度が高く、準レギュラーといえる存在。湯川の活躍を草薙の話を通して聞いており、湯川のことを「ガリレオ先生」と呼ぶようになる。強面に太い腕と刑事というよりは職人風の見た目で、当初は外見通り粗野な面が目立つ人物で乱暴な口調になることがあったが、『聖女の救済』では草薙と内海の議論を微笑ましそうに見守ったり、内海のことを気に掛けたりと上司として優しい面を見せている。しかしシリーズが進むに連れ、草薙に面倒事を押しつけたりするようになったり、草薙の推理を自分の推理として捜査会議で話すなど保守・保身的な言動をするようになった。そのため草薙には内心でボヤかれており、あまり尊敬されていない。『聖女の救済』では草薙から「おやじ」と呼ばれている。草薙のことを信頼しているようで、事件が起こるとコキ使うことが多い。
岸谷(きしたに)
草薙の後輩にあたる若手刑事(『容疑者Xの献身』)→警部補、主任(『沈黙のパレード』)。
『容疑者Xの献身』で初登場。内海とともに間宮班→草薙班に所属する。草薙にジョークを言ったりするなど関係は良好。草薙から「岸やん」と呼ばれる。「やっとできた後輩」の内海に対しては先輩風を吹かそうとするが上手くいかなかった(『聖女の救済』)。
母子家庭で育ったこともあり、『容疑者Xの献身』では容疑者の母子に同情的であった。草薙と内海以外の刑事でただ一人、第十三研究室を訪れ、薄汚れたマグカップのもてなしを受けた(湯川も「岸谷君」と彼の名前を覚えている)。
間宮に次いでシリーズを通しての登場頻度が高く、準レギュラーといえる存在。『聖女の救済』では草薙、内海、間宮の推理についていけないなど頭の回転は然程よくなかったようだが、『沈黙のパレード』では「理知的な顔立ち」と評されるようになっており、写真や情報から容疑者の足取りを推測するなど成長が窺える。
多々良
演 – 永島敏行
管理官(『ガリレオの苦悩』)→理事官(『沈黙のパレード』)
「攪乱す」で初登場。長年捜査一課一筋で、『沈黙のパレード』では19年前に本橋優奈の事件では係長として主任の間宮と配属されたばかりの草薙を率い、捜査に当たったことが語られている。 管理官となった時点では白髪に金縁眼鏡、見た目は上品なインテリで穏やかな印象だが、かつては「瞬間湯沸かし器」の異名をとるほど短気で、彼から呼び出された草薙が非常に緊張し畏怖する存在。
『真夏の方程式』では先輩の塚原正次の変死を他殺と見抜き、当地に湯川がいると知ると、連携して事件を捜査をするよう草薙に特命を下す。
小塚
草薙の同僚の若い刑事。競馬ファン。「転写る」で登場。
根岸
草薙の後輩刑事で「爆ぜる」で登場。
弓削
連載初期に何度か登場した刑事。草薙の一年先輩に当たる。思いつきをあれこれしゃべるムードメーカー的存在。無駄話を嫌う間宮も黙認している。「離脱る」にて登場。
TVドラマ版では準レギュラーとして登場している。原作とは異なり草薙の後輩で内海の相棒。性格も変わっており、内海に対して横柄で邪険にしている。スピンオフ作品『ユンゲル』では主人公を務める。
牧田
草薙曰く、「人間がしっかりしている」という後輩刑事。「夢想る」「霊視る」「騒霊ぐ」「絞殺る」に登場。草薙と共に捜査に当たった。
牧村
草薙たちと同じ班で、「指標す」で登場。
木村
捜査一課長。論理的な考えをする人物で、湯川からも気が合いそうと見られている。「悪魔の手の事件」では、記者会見を開いた。
その他の人物
森下百合
草薙の姉。美沙という中学生の娘がいる。「幻惑す」では高校生になると語られている。
草薙に口げんかで負けたことがなく、厄介ごとの解決を押しつけたり、湯川に見合いを勧めるなど、とにかくアグレッシブに動くキャラクター。
湯川晋一郎(ゆかわ しんいちろう)
学の父。帝都大学出身。医師の引退を機に自宅を売り払い、横須賀のマンションで妻と余生を送っていたが、認知症が進行した妻を介護する。
松永奈江(まつなが なえ)
「アサヒ・ナナ」のペンネームで活動する絵本作家。かつて児童施設をまわり子どもたちに紙芝居の読み聞かせを行っていた女性。
若い頃にアメリカに留学した大学生との間に子どもを授かり、周囲の反対を押し切って出産した子が後の湯川学であり、学の実母。
学が中学2年の時、養子に出した湯川家を訪れ対面しているが、息子が傷ついたと察し姿を消したことで30年以上、没交渉となる。
後に絵本作家として正体を隠して学に接触し、『透明な螺旋』での事件をきっかけに再会を果たす。
シリーズ一覧
『探偵ガリレオ』
シリーズ第1作。連作短編集。
- 単行本:1998年5月30日・文藝春秋 ISBN 4-16-317720-5
- 文庫版:2002年2月10日・文春文庫 ISBN 4-16-711007-5 (解説:佐野史郎)
『予知夢』
シリーズ第2作。連作短編集。
- 単行本:2000年6月20日・文藝春秋 ISBN 4-16-319290-5
- 文庫版:2003年8月10日・文春文庫 ISBN 4-16-711008-3 (解説:三橋暁)
『容疑者Xの献身』
シリーズ第3作で、シリーズ初の長編作。第6回本格ミステリ大賞、第134回直木三十五賞受賞作。劇場版第1作の原作。
湯川が大学の同期でライバルと見なす天才数学者の殺人隠蔽に挑む。作中P≠NP予想を解く場面が出てくる。
- 単行本:2005年8月30日・文藝春秋 ISBN 4-16-323860-3
- 文庫版:2008年8月10日・文春文庫 ISBN 4-16-711012-1
- 初出:『オール讀物』2003年6月号 – 2004年6月号、2004年8月号 – 2005年1月号 (連載時の題名は「容疑者X」)
『ガリレオの苦悩』
シリーズ第4作。連作短編集。
- 単行本:2008年10月25日・文藝春秋 ISBN 978-4-16-327620-5
- 文庫版:2011年10月10日・文春文庫 ISBN 978-4-16-711013-0
『聖女の救済』
シリーズ第5作。シリーズ2作目の長編。ドラマ版シーズン2最終話の原作。
内海が捜査一課に赴任してから数か月が経ち、草薙が惹かれた女性の完全犯罪に湯川が立ちふさがる。
- 単行本:2008年10月25日・文藝春秋 ISBN 978-4-16-327610-6
- 文庫版:2012年04月10日・文春文庫 ISBN 978-4-16-711014-7
- 初出:『オール讀物』2006年11月号 – 2008年4月号
『真夏の方程式』
シリーズ第6作で、シリーズ3作目の長編。劇場版第2作の原作。
湯川と少年の交流、環境活動家の女性との対立を軸に元刑事の謎の死の真相に迫る。
- 単行本:2011年6月06日・文藝春秋 ISBN 978-4-16-380580-1
- 文庫版:2013年5月10日・文藝春秋 ISBN 978-4-16-711015-4
- 初出『週刊文春』2010年1月14日号 – 11月25日号
『虚像の道化師 ガリレオ7』
シリーズ第7作。連作短編集。この作品から単行本のカバーがハードカバーからソフトカバーに変更された。
文庫版はシリーズ次作の単行本『禁断の魔術 ガリレオ8』収録の「透視す」「曲球る」「念波る」を追加し、『虚像の道化師』に改題され7作品収録の短編集とされた。
- 単行本:『虚像の道化師 ガリレオ7』2012年8月10日・文藝春秋 ISBN 978-4-16-381570-1
- 文庫版:『虚像の道化師』2015年3月10日・文春文庫 ISBN 978-4-16-790311-4
『禁断の魔術 ガリレオ8』
シリーズ第8作で、単行本はシリーズ初の全編書き下ろしの連作短編集。文庫版はシリーズ4作目の長編で、スペシャルドラマ第3作の原作。
単行本は短編集であったが、文庫版は収録作「猛射つ」を大幅に改稿し『禁断の魔術』に改題のうえ長編小説として刊行された。
単行本収録の「透視す」「曲球る」「念波る」はシリーズ前作の文庫版『虚像の道化師』にまとめられた。
- 単行本:『禁断の魔術 ガリレオ8』2012年10月15日・文藝春秋 ISBN 978-4-16-381690-6
- 文庫版:『禁断の魔術』2015年6月10日・文春文庫 ISBN 978-4-16-790377-0
『沈黙のパレード』
シリーズ第9作で、シリーズ5作目の長編。劇場版第3作の原作。この作品から単行本のカバーが再びソフトカバーからハードカバーに変更された。
パレードの日に変死した男性の殺害トリックの解明を通し、湯川が3年前の女性失踪事件と23年前の少女殺害事件の真相に迫る。
- 単行本:2018年10月10日・文藝春秋 ISBN 978-4-16-390871-7
- 文庫版:2021年09月10日・文春文庫 ISBN 978-4-16-791745-6
『透明な螺旋』
シリーズ第10作で、シリーズ6作目の長編。書き下ろし。文庫版は巻末に短篇「重命る(かさなる)」を特別収録。
殺人事件の犯人捜しと逃亡を続ける被害者の恋人の追跡を通して、湯川の過去が明らかとなる。
- 単行本:2021年9月10日・文藝春秋 ISBN 978-4-16-391424-4
- 文庫版:2024年9月04日・文春文庫 ISBN 978-4-16-792268-9
- 「重命る」の初出は『オール讀物』2023年12月号、アンソロジー『時ひらく』(文春文庫)にも所収。
『永遠の記憶』
シリーズ第11作で、シリーズ7作目の長編。書き下ろし。
- 単行本:2026年8月5日予定・文藝春秋 ISBN 978-4-16-392132-7
単行本未収録
ジュニア版
『ガリレオの事件簿』として、小学校高学年から中学生向けに新たに再構成したジュニア版で、1巻、2巻は『探偵ガリレオ』『予知夢』『ガリレオの苦悩』から4編ずつ採録。加えて漫画家ユニットのうめが湯川たちのキャラクターデザインを行い装画・挿絵を手がけている。
書誌情報(ジュニア版)
- ガリレオの事件簿1 ポルターガイストの謎を解け:2022年8月10日・文藝春秋 ISBN 978-4-16-391577-7
「騒霊ぐ」「落下る」「転写る」「絞殺る」を収録。 - ガリレオの事件簿2 幽体離脱の謎を追え:2022年9月10日・文藝春秋 ISBN 978-4-16-391592-0
「指標す」「霊視る」「爆ぜる」「離脱る」を収録。 - ガリレオvs.メタルの魔術師 ガリレオの事件簿:2023年7月10日・文藝春秋 ISBN 978-4-16-391719-1
「操縦る」「曲球る」「幻惑す」を収録。
脚注
注釈
出典
参照エピソード
外部リンク
- 東野圭吾ガリレオシリーズ公式サイト – 文藝春秋
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シリーズの最初の作品である『探偵ガリレオ』は、1998年に刊行され、その後も続編として多くの作品が発表されています。 ですが、どの順番で読むべきか迷う方も多いのではないでしょうか。 本記事では、「ガリレオシリーズ」の読む順番を紹介します。. 東野圭吾ガリレオシリーズ 公式サイトです。 「刑事は奇怪な事件を抱えて天才物理学者の扉を叩く」のキャッチコピーとともに、シリーズ第1作「探偵ガリレオ」が1998年5月に発売された。 ガリレオと称される天才物理学者・湯川学が、常識を超えた謎に挑むミステリー。 最先端科学、さらに.